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■為替取引を実際に始める前に<下>
(3)ルールだけでゲームに勝てるか
ではルールを覚えさえすれば果たしてゲームに勝てるでしょうか??確かにルールを完璧に把握すれば面白さや怖さを楽しむ事ができます。しかし勝つ為に必要なのはゲームに参加して経験を積むことが重要です。なぜならルールブックに書いていないテクニックなどは経験して覚えなければいけないからです。極まれに訳もわからず行なった取引で大金を掴む御伽話を聞きますが、通常の場合は無理です。例えば一度も危機的な反対相場を迎えずに大きな動きを掴むことは狙ってできることではないからです。
経験と言われても取引を職業にしている訳でもない一般の投資家が経験できる範囲は一般的に限られています。しかも経験を積む為に浪費するかもしれない資金には限りがあり、少ない資金力では間に合わないかもしれません。
また、株式市場、債券市場、商品市場などが複雑に絡み、世界中の経済や政治的要因で加わる様々な圧力が為替相場に影響を及ぼします。全ての情報をリアルタイムで把握し正確な判断を下す事は、職業としているプロのディーラーでさえ不可能だと言われているなかで、一般投資家が例え膨大なリアルタイム情報を手に入れた事ができても、それらを正確に判断し情報量に比例して運用実績を上げる事もかなり難しい話です。この意味でも、先ずはご自身でも可能なことを突き詰めてみる事が、近道かもしれませんが、そこでご提案いたします。
(4)コストを掛けずに、真剣に
高い授業料を払わなくても取引経験を積む事はある程度可能です。事業者の中には無料で為替相場を体験できるデモ口座を用意しています。勿論このデモ口座を使うことでPCの環境を確認し取引システムの利便性、操作性を体験する事も大きな目的の一つですが、模擬取引に使用するバーチャルキャッシュ(仮想資金)を何処まで真剣に受け止め、相場と真面目に対峙できるように練習する事ができます。
デモ口座でも注意が必要なのは、相場の動きを予めプログラムして操作性や利便性を体験するだけのいわばシミュレーターのような模擬体験もありますが、当然このようなものでは相場体験はできません。幾つかの取引会社では実際の相場を使って模擬取引ができるようにしてあり、リスク無く生の取引体験が事前に可能です。
(5)何を鍛えたら良いか
相場と真面目に対峙できるように練習する・・・と言ってもチャートなどを細かく研究し世界経済をキッチリ勉強しなさい、と言うことだけではありません。「どうせデモだから・・・」といっていい加減な取引を繰り返すのでは意味が無く、実際の取引でもそんな癖が付きかねません。とにかく取引への動機を意識し、その後自分はどうしたいのか、どのように動いたらどのような対策を講じるのか、という考え方を模擬取引で養うのです。そして、失敗したときには「本物だったら・・・」と思いきりゾッとしていただき、なぜそうなってしまったか存分に反省してください。結果だけで次を判断するような事がなくなれば、例え本番でも資金の浪費は相当量抑えることができるはずです。
(6)実取引では小さいリスクから軌道修正を
過信は禁物ですが、本物の取引に挑戦したくなりましたら、最小単位の取引から試してみても良いでしょう。デモ口座で積み上げた経験を実践すると言う訳です。最少1万通貨の取引を、例えば10万円の資金で取引を始める場合、取引額を増やさない限り例えばドル円を取引するなら約10円もの不利相場すら継続して運用が可能です。ここでは不利な相場を耐える運用をお薦めしているのではなく、損失を自ら限定できない、または限定する意味がわからない方々はリスクが小さい取引額で徹底的に我慢してみるのも経験だということです。10万円が全て損失する状況をドル円取引で想定すれば、取引レートから10円も反対に動かなければ相当額には至りません。経験次第では、その間に方向転換ができているかも知れませんし、何も一度決めたことを損をしていようが変更ができないと言うほど不自由な取引ではないのです。
何もしないで10万円の損失となってしまった場合はこの体験を通じて、無計画にただ資金が続くから、と言う理由だけで損失限定をしないで我慢をする方法が如何に虚しく、時間の無駄かという事を実感していただけるだけで、充分な教訓として心に刻み込んでいただけると思うのです。
確かにこれだけで充分な対策とは言えませんが、少なくとも始めの一歩から継続して為替の罠にはまり続けることは回避できるのではないでしょうか。
(2004年1月27日)
出典:FOREXPRESS「オンラインの潮流」(C)2003-2008 2008年6月22日筆者改訂版次のコラムへ
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